根抵当権の設定はマイナスになるのか
根抵当権を設定したからといって、特に、マイナスに働く、ということはありません。
どうやら、根、という文言に過剰に反応した、よくある誤解のようです。
ご質問の方は、根抵当権を設定すると①売りづらい、②他行への借り換えはほぼできない、③他の金融機関への新規融資打診時に当該の融資とべったりと思われる、④極度額を多めにとられ、普通抵当より担保割れになる、⑤追加担保を求められると言いなりにならないといけない状況に追い込まれる、⑥根抵当権は外してもらえないので、一生手綱をつかまれる
ということを気にしてましたが、すべて、根拠のない、嘘の話です。
根抵当権というのは、極度額を設定し、その範囲内での反復借り入れをするためのものです。
融資残高がゼロになれば、根抵当権は抹消できますし、追加担保を差し入れれば極度額を増額することもできるので、抵当権に比べて便利に使える、と考えればよいかと思います。 (反対に、根抵当権に入っている共同担保の一部解除、も可能です。)
(根抵当権は、複数の融資の見合い、となっていますので、全部の融資を完済して、残高をゼロにしないと外せません。極度額というのは、当たり前ですが、そういうことで、担保余力が生まれた時に新規融資を受けやすいメリットがあります。それがデメリットだと感じるならば、それぞれを抵当権にしてください。)