減価償却と税引後利益の違い
借入金の返済原資となる、減価償却費と税引後利益の違いについて教えてくださいというご質問がありました。
減価償却費というのは、建物や設備などの有形固定資産を、法定耐用年数のルールに従って毎年、費用として計上してゆくものです。
建物や設備などの価額を減価し、それを借入金の元本返済に充当し、それでも余った場合には、現預金という形で保持します。
貸借対照表の左側だけで行われる処理で、建物や設備を現金化している、と考えるとわかりやすいかもしれません。
税引後当期利益、という形で、最終的には、貸借対照表の右下で、利益剰余金のところに転記されて、累積計上されていきます。
総資産という、全体のボリュームを下げることで、それを実現します。
総資産という、全体のボリュームを上げることで、それを実現します。
では、どちらかがより、良いのか、といえば、減価償却費はだんだんと身体を痩せ細ることで、健康体を目指している感じですし、
税引後利益は身体に体力をつけることで、健康体を目指している感じ、といえます。
減価償却費には限界が見えてきますが、税引後利益には限界がありませんから、最終的に、目指すべきは税引後利益である、と言えるでしょう。