新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

資金繰り表、は民間銀行員の自己満足ツール

    税理士に対して、顧問先企業の資金繰り表作成を支援してあげてください、という銀行出身のコンサルタントがいましたが、いろいろな意味で、とんでもない見当違いです。

 

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   まずはじめに、こういうことをいうのは民間銀行の出身者に多いです。

 

    ①税理士の仕事というのを理解できてない、ことを露呈してます。税理士は、顧問先企業から、原則として一か月単位で、当月以前の日々の売上一覧や、領収書や請求書をもらって、仕訳して財務入力してるだけです。

 

   そして何より、②ご自身が会計をしらないもしくは簿記の仕訳ができない、ことを晒しています。

 

     資金繰り表に必要な情報、例えば、未来の売上、将来必要な経費などは、税理士から見れば、知ったことではありませんし、銀行融資のためにわざわざ、そんな不可解な仕事をしろ、と言われる理由もないのです。

    

    資金繰り表というのは、向こう半年間くらいの資金収支を示す表ですが、税理士からみれば、何で俺に?、という不可解な話です。

 

    表題のとおり、銀行員自身、そもそもが、税理士の仕事を理解できてないわけですから、そういうことになります。

 

   民間銀行出身者に多い、という理由は、③担保主義に毒されているから、でもあります。

 

   融資額に対する担保保全の過不足ばかりを気にしていて、当該企業の実態が見えていない、のです。

    

    当該企業に融資が必要な理由、何でお金が足りなくなるのか、がよくわからないから、資金繰り表を見せてくれ、融資するにあたり証拠を示せ、ということなんでしょう。

   

     実に明快な理由だと思っているでしょうが、そんなことは資金繰り表を作らなくとも、

 

    年間の融資返済額(税引後利益+減価償却費)を見れば、一年間に足りない資金がわかるわけですから、特に必要がないともいえます。

 

    無能な上席者、本部の役席から、資金繰り表を作れ、と言われた融資担当者もさぞ、困ることでしょう。

 

    当該企業の担当者からもらおうにも、資金繰り表の作り方がわからないですし、将来の売上や経費見込みなんて、わかるはずがありませんから、ナンセンスな話です。

    結局は、融資担当者が鉛筆ナメナメして、適当に作成する、いうのが、融資現場の実務の実態です。

 

    融資に当たって、こんな不毛な資料作成に無駄に時間を割いている民間銀行員たち、その力量たるや、推して知るべし、とも言えます。