不動産経営者は、不動産賃貸以外の事業に向いているのか
不動産経営者は、他の事業をやろう、というのに向いてますか？というご質問がありました。
不動産経営者は、売上から人件費や家賃、さまざまな経費を引いた手残り、がどうなのか、ということを考えていないため、
他の事業を行おうという場合に、少し、見通しが甘いかな、という印象があります。
例えば、有名なお店で行列ができるようなチェーン店であれば、一年目からでも相応な売上は見込めますが、
普通は、知名度や認知度が低いので、売上が予定通りになりません。業種を問わず、人件費と家賃に食いつぶされて、一年以内に廃業するという事例が多いです。
立地と家賃とのバランスも大切で、ここでつまずくのもよく見かけます。
立地が良くて客足が伸びても、家賃が高すぎると過重となり、失敗します。
日々の売上も、激しく変動します。売上が毎日、同じだとよいですが、季節や天候に影響されます。飲食業ですと、ある日は満席でも、ある日は誰もこない、ということだってあります。それでも、人件費は発生します。
人を雇う、というのは、大変なことです。
商店街のお店で長く維持しているのを見かけますが、土地と建物を持っていて借入返済不要、家賃支払不要、家族経営で人件費不要、だからです。
世の中がコロナ不況と騒がれていても、銀行からの借り入れなし、でも耐えられますし、借りると返さないといけないからといい、銀行からお金を借りようという意思もありません。
それでは、成功させるにはどうすればよいか、というと、
家賃や人件費などの固定費をしっかりとカバーできる安定収入があって、それに加えて、毎月の売上が上下するような変動収入がある、というハイブリッド経営ですと、持続可能性が高くなります。
このあたりを十分に気をつける必要があるのかな、と感じています。
