新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

自己資本比率の目標は?

   不動産経営者の場合、自己資本比率はどのくらいを目指せばいいですか?というご質問がありました。

 

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    自己資本比率は、目安として、30%を目指すようにしていただきたいと思います。

 

     自己資本比率とは、自己資本(資本金+準備金+剰余金)÷総資本  で求められます。

    借入金が全くなければ、最大100%となります。

 

   つまり、物件を買うときには、3割入れてください、ということです。メガバンクは、3割を入れるように要求してきます。

 

  現金買いの方は、自己資本比率100%ですので問題ありません。

 

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太陽光と銀行融資

  金融機関で、太陽光発電を土地付き(野立て)で融資を受けようとしたら、うちでは取り扱いできない、と言われましたが、どうしてでしょうか?というご質問がありました。

 

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  金融機関では、太陽光発電のパネルは動産、という扱いで、クルマなどと同じように、移動撤去可能なもの(いつ壊れるかわからないもの)と見なします。

  更地とクルマに融資するようなイメージで、管理しきれませんので、融資対象外、と言われやすくなります。

  ご自身で土地を保有していれば、信用保証協会の保証付きで、太陽光発電のパネルを導入するための設備資金10年の融資を受ける、という形をとれる場合があります。
(それでも、うちでは取扱対象外、と言われる場合もあります。)

 

(キャッシュ狙いや減価償却目的だとしても、取り扱わない金融機関から見れば、無価値と見なされますし、その辺りの事情をよく踏まえた上で、対応すべきかと考えます。)

 

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中小企業融資と折り返し資金

  銀行の融資における、折り返し資金の割合を教えてください、というご質問がありました。

 

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   折り返し資金とは、企業の収益返済能力(税引き後利益+減価償却費)以上に、毎年の約定返済があった場合に、それを補填するために行う、つなぎ資金、のことを言います。

 

   実際の融資案件でも、実質的な折り返し資金、と考えられる案件というのは、業種を問わず、ほとんどがそうである、と言えます。

 

  折り返し資金は、返済できない企業に対して、資金を貸し付けることで、それを返済に充ててもらうわけですから、前向きな融資、というわけではありません。

ですが、後ろ向きな、赤字補てん資金、というわけでもありません。

 

  会社がつぶれないように、ダバダバと資金供給を続けることで、延命させながら不良債権化を防ぎ、同時に金利をいただく、という、双方にメリットがある、状態と言えます。

 

   今の日本の中小企業を取り巻く環境、というのは、そういう状態である、とご認識いただくと良い、と思います。

 

   ですので、例えば、不動産経営において、借入金が減ってきてデッドクロスになると黒字倒産する、というのも、そうならないように、銀行がダバダバと資金供給しますから、絶対にありえないのです。

 

(こういった、本質的なことというのは、すべての銀行員が、必ずしも、理解しているわけではありません。特に、民間金融機関は、担保主義ですので、理解している人が非常に少数、という悲しい現実があります。)

 

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デッドクロスで黒字倒産はしない

   不動産経営で、デッドクロスになると黒字倒産する、と言われたのですが、金融機関で実際に、そういった事例を見たことありますか?というご質問がありました。

 

 

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   金融機関で、いまだかつて、そのような事例に遭遇したことは一度も、ありません。

 

   不動産業者が主催するセミナーでよく、そういったことを言っておりますが、夢物語であって、実際にはありえません。

 

  金融機関では、デッドクロスという言葉は、誰も知りませんし、話題にもでてきません。

 

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融資は地方と都市部でどうして違うのか?

   融資が緩い地方と厳しい都市部、どうして融資姿勢が異なるのでしょうか?
融資が厳しい今、金融機関とどう向き合えば良いでしょうか?というご質問がありました。

 

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   地方は都市部と比べて、業種を問わず、融資対象となる事業者が少ないですし、優良な事業者は、地方から離れて、都市部へ逃げていってしまいます。
 
    地方の不動産経営者でキャリアのある方ですと、他にライバルが少ない中では突出しますので、融資を受ける上では、非常に有利な環境となる可能性があります。特に、アパートローンを持っていない信金の支店と、親密になることは有効です。
   銀行から見て、とりこぼしは許されませんから、対応も良く、地方は緩い、と感じるかもしれません。
 
    これに対して、都市部には優良な事業者がたくさんいてライバルも多く、支店の取引先のなかでは、なかなか目立ちにくいです。地元の信金であれば、ほどほど、目立つ程度かな、というところでしょう。
  銀行から見て、とりこぼしても痛くありませんから、対応も冷やかで、都市部は厳しい、と感じるかもしれません。
 
    最近の厳しい融資環境の中にあっては、①他の取引先よりも目立つこと、②取引メリットがあると思わせること、が大事になってきます。
 
    ①については、決算内容が良くて、支店にも頻繁に顔を出して覚えてもらうこと、が有効ですし、
    ②については、支店にノルマがある定期や積立預金、投資信託や保険など銀行の関係子会社から依頼されている商品に一部協力する、という姿勢も求められます。
 
   もちろん、投資信託は損をする場合がほとんどですので、あくまで、自己責任でお願いしたいところです。
 
    取引メリットには、取引採算も含まれますから、むやみに、金利引き下げをお願いする、というのは逆効果ですので、ご注意ください。
 
   融資案件については、規模の大きいものは本部稟議となり、リスクが大きいと見られて敬遠されますので、なるべく小振りで、支店長決裁(専決)の範囲で収まるものをお勧めします。
 
(本部稟議か、支店長決裁かは、与信ピーク(最大の与信額)で判定されますので、過去に大きい案件があれば、小さい案件を持っていっても、本部稟議、となります。)
 

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アメリカの株価が暴落したらどうなるか?

   アメリカの株価が何らかの原因で大暴落した場合に、日本経済、ひいては、不動産経営にどのような影響を与えますか?というご質問がありました。

 

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  例えば、20世紀に起こった世界大恐慌を基にして、考えてみます。

   アメリカの株価が大暴落すると、市場から資金を回収するための売り注文が殺到し、日本を含む他国の株価も同時に下落します。

 

  一方で長期金利は急上昇しますので、借入金が多いと金利負担が増えて、企業の経営を圧迫します。不動産経営者も、同様です。

 

   企業業績が落ちると、人々の不安心理が増大して消費意欲が減退します。
このなかで企業も、倒産してしまったり、非正規社員を解雇したりなどのリストラを行ない、街中に失業者が溢れかえります。


   そうなると、家賃を支払えなくなる滞納者が増えますから、不動産経営者や保証会社から追い出されます。

 

   失業者になると、入居審査に引っかかりますので、空室になっても、新しい入居者はなかなか見込めません。

 

   そうなると、不動産経営者にも多額の借入金がありますから、銀行への返済に影響を及ぼし始めます。

 

   株価が暴落しますと、地価も急落しますので、借入金が多い場合には、銀行から追加担保を求められますし、新たに借入れしようと思っても信用収縮が起こっていて、拒絶されます。

 

   企業が倒産したり、失業者が住宅ローンを支払えなくなる等で不良債権が増えますと、銀行の経営も不安視されて、人々が預金を引きおろそうとして、取り付け騒ぎが起こります。

  中央銀行が、民間銀行に対して無制限、無期限に大量の資金を供給し、取り付け騒ぎを収めようとします。

 

(信用力のない国の場合には、貨幣価値の下落を招き、悪性インフレを発生させてしまいます。

悪性インフレが起こったからと、不動産経営者が家賃を引き上げようとしても、滞納が増えるばかりですから、簡単ではありません。)

 

   ついには、不動産経営者も、空室の急増と金利急上昇により借入金の返済ができなくなり、銀行から担保を取り上げられて、破たんする、、、というシナリオが考えられます。

 

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他の大家からの紹介は審査に有利か

   他の大家さんから、銀行の担当者を紹介してもらった場合に、融資は通りやすいですか?  というご質問がありました。
 

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    融資審査は、当該の担当者だけでなく、他のたくさんの人も見て決裁しますので、紹介があるかないかは、一般的には、関係ありません。

 
    それよりはむしろ、銀行員のタイプに影響されやすい、と言えます。
 
   銀行員には、①どんな案件でも頑張ってやってみようと思う人、と、②どんな案件も自分なりの尺度でやろうと思う人、の2つのタイプがあります。
 
     融資審査が最大の難所にさしかかった場合に、 ①の人は何とか通してやろう、と必死に頑張りますが、②の人はやっぱりだめだよな、と簡単に諦めて(見切って)しまうのです。
 
 
(例えば、高額セミナーや高額会員制の主催者やコンサルからの紹介があったとしても、融資審査が通りやすくなる、ということは一切ないので、ご注意いただければと思います。)
 

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