新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

銀行の不動産担保評価で、収益還元法だけを採用している銀行はあるか

 不動産の評価方法に収益還元法があると聞いたのですが、採用している銀行はありますか?というご質問がありました。 


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    確かに、収益還元法という評価方法はありますが(具体的な手法については省略。不動産鑑定士の受験教材など参照。銀行によって違いがあります)、
 
   金融機関における貸出債権の管理、という観点からすると、万が一なにかあったときに、当該不動産の担保価値があるのか、ないのかという積算の方が、より重要ですので、
 
  収益還元法だけを採用している金融機関は、ない(ゼロ)と思っています。
 
 すなわち積算評価だとダメ、という場合に、副次的に、収益還元法を使っているだけです。
 
   収益還元法というのは、銀行員も実際のところ、よく理解してるわけではありません。(むしろ苦手意識があります。大学を出て銀行に就職して、いきなり不動産の評価をやれ、と言われてできるはずがないわけでして。。)
   還元利回りで割り戻した金額分だけ価値がある、といってもなんだかイマイチよくわからない、うさんくさい評価方法だな、と内心では思ってます。(積算評価の方がわかりやすいし、しっくりきます。)
 
  収益還元法は、もともとは、建て壊しができない都心部の商業ビルなどに適用する評価手法でした。
   
   収益還元法による評価方法そのものは、昭和の時代のずっと昔からありました。2000年代に入ってから、土地付きでの収益物件売買が盛んとなり、
 
   一部の銀行が、(簡単には入居者が立ち退きできず)壊せないからという、ごもっともな理由で、封印していたものを解禁して、実際の適用範囲を拡大していった、ということかと思っています。
 

  


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