新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

大家さんが物販をやった場合、儲かるのか?

 月売上が100万円と宣伝してる物販の高額セミナーを見かけたことがありますが、実際に儲かりますか?  銀行から見てどうですか?  というご質問がありました。

 

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  大家さんをやっているとひまな時間がある、というので物販をやりたいという人を見かけることがありますが、

  結論からいうと、銀行は物販に対しては厳しい目で評価しますので、やめたほうがいいと思います。

 表題にはいくつかの問題点があります。
 月売上100万円といっても、商品の仕入原価が含まれていませんので、商品にもよりますが、実際の利益(売上総利益)はせいぜい半分の40〜60万というところでしょう。

  そこから、販売にかかわる費用(電気代、電話代、通信費、倉庫代、アルバイト代など)があり、それを引けば手残りは10万くらいになります。

  銀行借り入れがあれば、金利負担もあるでしょうから、ほとんど手残りがありません。

  物販というのは基本的に、薄利多売です。

月売上が安定するわけでなく、月100万のときもあれば、月10万のときもあります。

(表題は、一番良いときの月売上を言っているにすぎません。)

 また、在庫リスクもあります。商品を仕入れても、売れなければ在庫の山となります。部屋の中がダンボールだらけ、ということにもなりかねません。(融資審査のとき、銀行員が実際に見にきます)

  お金が、在庫、という形で眠っていることになり、銀行はこの点を厳しく評価します。

  目安として月売上の3倍、表題の場合ですと、在庫(商品)が300万円あったならば、在庫過多、とみなされます。すると、商品仕入れの融資を申し込んだとしても、倒産リスクがあるとみなされ、銀行から断られることになります。

(物販の会社の決算書は、毎年、安定しているわけでなく、乱高下があります。たまたま良かったとしても信用されません。)

 物販というのは、大家さんが考えているほど甘い業界ではありません。不動産賃貸業が順調でも、物販で足を引っ張られるならば評価を落とすことになりますから、やらない方がまし、でしょう。

 表題のセミナーをやっている人は、物販で儲けているのでなく、高額セミナーをやることで、儲けようとしているのです。ちょっとやってみたらうまくいった、というレベルで、高額セミナーをやろうということ自体馬鹿げてますし、そんなことにまんまとのせられてはいけません。)

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