新築アパート階段崩落事故が、銀行の不動産融資に与える影響は?
新築アパートの階段が崩落した死亡事故で施工会社が倒産しましたが、銀行の新築アパートへの融資姿勢に影響ありますか?というご質問がありました。
少なからず、影響はあると思います。本部から各支店に対して、〇〇年〇〇月以降に同じ施工会社の物件で融資した事例が他にあるか、調べて報告せよという指示があるかもしれません。
案件によっては、施工会社がどこかを把握しておらず、不明な場合もあるでしょうから、わかる範囲で、各支店から報告することになります。
(実務的には、役所の建築確認が降りて、完了検査をクリアしてれば、銀行は融資してしまいます。 銀行員がいちいち新築物件を細かく見たりしないし、建築素人なので、階段が木製だったとしても見抜けません。施工会社が手抜きしたとしても見抜けず、融資してしまうでしょう。)
施工会社と直接取引がある銀行だと、事態を重く受け止めて、新築アパートに対する新規融資を厳しくする可能性があります。
(施工会社も、なにか問題が起こったときに補償するだけの経営体力がないことくらい、わかってながら手抜き工事をやり続けたわけですから、酌量の余地ありません。会社を倒産させたとしても、道義的な責任は残ります。)
手抜き工事が行われた物件に対して、民間銀行がリフォーム融資するか、というと微妙です。銀行側もなるべくかかわりたくないわけですから、その意味で、所有オーナーは大変かと思います。