セルフリフォームは上級者向け、甘く考えない方がいい
築古ボロ戸建てをセルフリフォームしたいという初心者に理由を聞いたところ、カネがないから、という回答があり、驚きました。
セルフリフォームを簡単なことのように考える初心者が多いようですが、
セルフリフォームは、上級者向きです。
セルフリフォームしたいというなら、まずは、建築や建物に対する知識を深めていただきたい、と思います。
(建築知識を体系的に教えてくれる機関は限られていて、公的な機関だと、職業訓練校があります)
プロの職人のやり方と違ったり、現場の細かい注意点や危険作業まで語られてないことがあり、結果として誤ったやり方を身につけてしまう可能性があります。
(初心者からみると、素人なのか職人なのか、という見分けがつかないのが問題です)
セルフリフォームはカネもかかります。安くつくわけではありません。
リフォームするには、①工程ごとに高価な専用工具を買い揃えないといけない、ですし、②建築資材や工具を運搬するための軽自動車、③資材や工具を保管するための倉庫、が必要です。
(ホームセンターで資材を買ったときに、無料で軽自動車を借りる、という人もいるようですが、どうなのかなと思います。)
月極で倉庫を借りたり、車庫を借りたり、というのも、立派なコストです。
これらもすべて、利回りに含めて考える必要があります。
(もったいないというので、リフォームが終わったら、すぐに築古ボロ戸建てを購入し、次の現場に資材や工具を運び込む、という無限ループに嵌まる人もいるようです。)
(自宅の一室が資材や工具置き場になってしまった、などということがないようにしてもらいたいものです。)
セルフリフォームにはいろいろな工程がありますが、上級者がやっているのは、壁クロスや床クッションフロアを貼る内装工事、水平をとったり下地を補強するための木工事、が中心です。
上級者でも、キッチンや洗面所、トイレ、浴室を設置する設備工事や、水回りの給排水工事、電気配線の工事(要資格)までやっている例は少ないように思います。
(使っている工具を見ると、おおよそ、その人がなにをやっているかがわかります)
なにはともあれ、セルフリフォームを簡単に考えない方がいいと思っています。
(素人大家がセルフリフォームした物件、売り出されてても絶対に買いたくないですね。仕上げが下手くそなので、すぐに見分けがついちゃいますw)