新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

銀行員に、不動産賃貸業の運転資金融資を認めさせるにはどうすればよいか

    不動産賃貸業で、コロナ融資の運転資金の承認をとるために有効な交渉術を教えてください、というご質問がありました。

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   運転資金、というのは、仕入れ支払いや人件費支払いが先行し、後から売り上げが入ってくる場合などに、資金繰りが一時的にショートするのを防止するために必要とされる資金です。

   どの業界でも、本来的には必要なのですが、現金商売である飲食業や、不動産賃貸業に対しては、消極的な金融機関が多いです。

   特に、政府系金融機関(日本政策金融公庫)の対応はというと、ひどいものです。

    家賃を前月末に受け取り、翌月に借入金返済や、光熱費支払いなどの経費を支払うのだから必要ない、というのです。

  公庫をはじめ、民間金融機関もそうですが、銀行員は不動産賃貸業については初心者レベルですから、これを覆すには、それなりの理由付けが必要です。

    ちなみに、ほとんどの銀行員は、退去があった際に、内装はピカピカでなにも手を加える必要もなく、すぐに入居募集すれば次が決まる、と勘違いしています。 中が汚されていても、入居者から敷金をもらっているからそれで対応できる、と思っているのです。

   実際には、敷金はクリーニング代で消えますし、内装が汚されていたり設備が壊れていたら、入居者の責任が問えない場合には、家主が支払うことがあるでしょう。

   壁紙補修やフローリング補修、住宅設備の入れ替えなどを行なえば、軽く一年分の家賃は吹き飛ぶでしょうし、

   これに対応するには、退去後に見積もりをとって設備資金融資を申し込む、というのでは承認に1か月、そこから発注したらさらに1、2か月はかかるでしょうから、退去時期によっては繁忙期を逃してしまいます。その間の家賃収入も、逸失しますから、退去したらすぐに、取りかからないといけません。

   銀行員には、このあたりの認識が全くありませんから、

   部屋の補修費用は、その部屋の将来の家賃から回収するのが原則である(他の部屋も、同じように補修や設備入れ換えが伴うから、独立採算をとらないといけないので、他の部屋の家賃をあてにはできない)
    ということを主張すれば、

  さすがに、不勉強な銀行員でも、不動産賃貸業における、運転資金の必要性を理解できるでしょう。
(先に費用を支払い、あとから家賃という売上で回収する、という運転資金の原理原則に、かなっているからです)

   難色を示すような、馬鹿な銀行員がいたら、国土交通省ガイドラインで家主の負担が示されていることを教えてあげたり、入居者との賃貸借契約を見せたり、
  過去1、2年の補修や設備入れ換えの費用実績などを提示できれば、より効果的です。

   もし過去の実績がなくても、将来的に発生することもあるのだから、キッチンや浴室、洗面所など設備の一般的な入れ換え費用の相場を教えてあげましょう。

    銀行員はとにかく、不動産賃貸業には無知ですので、部屋を小綺麗にするために、家賃の何倍もカネがかかるのだということをよく、説明してあげるとよいでしょう。

  (融資希望金額を減額されたとして、月の家賃収入の1〜2倍の融資がでれば成功です。)

 

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