一般事業者向けビル建設融資は、不良債権化しやすい
商業ビルやオフィスビルの融資は、銀行にとってリスクはないのですか? 大家さんへの、雑居ビルの融資はいかがでしょうか?というご質問がありました。
銀行にとって、リスクは非常に大きいです。
商業ビルやオフィスビルの融資は、一般の事業者が、黒字決算で経営状況が良い時に融資実行されます。
融資期間が10年だとして、10年単位で回収&実行され、通常は2回ほど更新される(実質30年)のですが、その間に企業業績が悪くなることがあります。
他の事業で赤字になったりなどで資金繰りが苦しくなると、家賃収入に手を出して、仕入れや経費の支払いにあててしまうことがあるのです。
そうしますと、借入金の約定返済ができなくなります。
(例えば、他の企業にビルの何フロアかを貸し出したとして、家賃収入で年5000万、というと多く感じるかもしれませんが、他の事業で年商5億だとしたら、5000万という数字は大したことなく、家賃収入の資金はすぐに枯渇してしまうのです。)
実際問題として、バブル期に銀行が一般の事業者に対して商業ビルやオフィスビルの融資をしたものの、バブル崩壊とともに企業業績が悪化し、家賃収入に手を出してしまってビル建設融資の約定返済ができなくなり(返済猶予やリスケなどで)不良債権化しました。
自社ビルとして全フロアを自家使用した場合ですと、黒字決算だとしても、毎月の約定返済が重しとなり、不良債権化しやすいです。
それに比べて、昨今の不動産経営者向けの融資は安定感があり、貸し倒れも少ないです。
とはいえ、雑居ビルについては、避難経路の問題や、違法性が高い建物が多い現状を踏まえて、融資対象外、または、消極姿勢、とする金融機関が多いかと思われます。
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