新築 フロンさんの銀行融資Q&A

元某大手銀行で融資業務、貸出資産の自己査定等を行ないました。平成の終わりまで融資審査業務をしていました。私自身も大家さんです。コメントはFacebookで受け付けています。

プロパー融資とローンの違い

プロパー融資とローンの違いって何ですか?というご質問がありました。

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    これって実は、不動産経営者で、正しく把握できてるのは、元銀行員で内情を知っている人だけですが、この際、暴露してしまいましょう。
 
   まず、銀行の支店の構成ですが、一階と二階があって、通常は二階に融資関係の窓口があります。たくさんの人が働いていますが、渉外担当と融資担当、ローン担当、とに分かれています。
 
    ローン担当というのは、いわゆる住宅ローンやアパートローンなどを受け持っていて、不動産業者が出入りしたりします。
  
    融資担当というのは、プロパー融資や信用保証協会保証付き融資を受け持っていて、渉外担当とも連携しながら、さまざまな業界の資金ニーズに応えています。
 
    不動産業者は、ローン担当と面談するだけで、融資担当や渉外担当と関わりをもつことは、基本的にありません。だから、プロパー融資のことは知りません。
 
  以上は、窓口から、指揮系統の違い、です。
 
   次に、審査の中身から見た違いです。
 
   ローン担当は、基本的には、申込者の属性や年収、自己資金の有無、資産背景の有無、など形式要件をチェックし、問題がなければ、本部の担当部署や関係の保証会社と連絡を取りながら、案件を詰めていきます。審査プロセスとしての、支店長の役割というのはやや、希薄なところがあります。
 
    融資担当は、プロパー融資や信用保証協会保証付き融資を取り扱います。基本的には、決算書を3期分徴求して、審査を進めていきます。支店長の役割は大きく、銀行融資の花形、とも言えるものです。支店長決裁や本部決裁、があります。
 
    住宅ローンやアパートローンを担当するのは、人員構成上は一割程度にすぎず、大方は融資担当や渉外担当に分かれて活動しています。
 
    そして、これからは、ご自身の足で、銀行と接点を持ち、プロパー融資を開拓してゆく必要がありますよ、というわけです。